歯科コラム
えっ!?こんな影響が・・?食いしばり癖がある人の歯に起こること

「仕事中、ふと気づいたら歯をグッと食いしばっていた」
「朝起きるとあごがだるい感じや歯に違和感がある」
そんな経験はありませんか?食いしばりは、多くの方が無意識のうちにやってしまっているクセのひとつです。「ただの食いしばり」と思っていると、実はそれがじわじわとお口の健康をむしばんでしまうことがあります。今回は、食いしばり癖が歯に与える影響について、わかりやすくお伝えします。
食いしばりとはどんな状態?

グッと噛みしめている状態
食いしばりは、歯をギリギリと擦り合わせる歯ぎしりとは違い、グッと噛みしめる状態のことを言います。
多くの人は無意識にこの噛みしめをやってしまっています。特に、緊張・ストレスを感じている時には出やすく、何かに集中している時やスマホを見ている時などにもやってしまいがちで、本人はそれになかなか気づいていないのが特徴です。
どのくらいの力がかかる?
通常、食事中に歯にかかる力は10㎏~体重の半分程度といわれています。それに対して、食いしばりのときの力は体重以上、もしくはその数倍に達することもあると言われており、歯やあごへの負担はかなりのものになります。
このような力が持続的に繰り返されることで、歯やあごに破壊的なダメージをもたらし、さまざまなトラブルが引き起こされることがあります。
食いしばりが歯に与える影響
歯がすり減る・欠ける・割れる
食いしばりが日常化することで、歯の表面が徐々にすり減っていきます。また、強い力が集中し続けることで、歯にヒビが入ったり、欠けたり、最悪の場合は割れてしまうこともあります。
被せ物や詰め物をしている場合には、詰め物やかぶせ物、差し歯が頻繁に壊れる、外れる、といったことが起きやすくなります。
知覚過敏
食いしばりをすると、歯の根元の部分にも力が集中してしまうため、歯の根元部分のエナメル質がくさびのように欠けてしまうことがあります。
そうすると、内側の象牙質が露出し、冷たいものや歯ブラシの刺激でキーンとしみる「知覚過敏」が起こりやすくなります。日本歯科医師会のホームページにも、象牙質が露出することで刺激が神経に伝わりやすくなるという知覚過敏のメカニズムが解説されています。
参考サイト:日本歯科医師会 テーマパーク8020「知覚過敏」
関連ページ:歯が浮くような違和感がある。考えられる原因は?
歯周病が進行しやすくなる
食いしばりによる強い力は、歯を支えている組織(歯根膜・歯槽骨)にも繰り返しのダメージを与えます。そうすると、歯周組織が弱まり、歯周病菌が定着・悪化しやすい環境となってしまいます。
その結果、歯磨きをしっかりしていても、食いしばりが続く限りは歯周病が進行しやすい状態になります。
関連ページ:誰でもなる可能性がある?歯周病と歯肉炎とは
顎や体全体への影響
顎関節症を引き起こすことも
食いしばりはあごの関節や周囲の筋肉に持続的な負荷がかけることになります。
その結果、「口を開けるとカクッと音がする」「大きく口が開かない」「朝起きるとあごがだるい」といった顎関節症の症状が引き起こされることがあります。
顎関節症は食事や会話のたびに不快感をともなうため、日常生活にも支障をきたすことがあります。
肩こり・頭痛との関係
噛む筋肉は食いしばりによって過緊張状態になります。そうすると、その影響はこめかみや首、肩にまで波及することがあります。
「特に心当たりがないのに頭痛や肩こりがひどい」という場合、食いしばりが一因になっている可能性もあります。
食いしばり癖への対処法
まずは「歯を合わせない」と意識する
上下の歯というのは食事の時以外には合わせず、少し隙間があるのが本来の状態です。
食いしばりは無意識に行っていますので、まずは、意識して「歯を合わさない」ということをやってみましょう。パソコン作業中や集中しているときほど、意識的にあごの力を抜くようにしてみてください。
マウスピースで歯を守る
実は、日中に食いしばりをしている人は、就寝中の歯ぎしりも起こしやすくなることが分かっています。そして夜間の歯ぎしりでも歯やあごに大きな負担をかけてしまいます。
就寝中の歯ぎしりに関しては、自分でコントロールすることが難しいため、歯科医院でマウスピース(ナイトガード)を作製することをおすすめします。これを就寝時に装着することで、歯やあごへのダメージを大幅に軽減することができます。
関連ページ:歯が痛くなったり痛くなくなったりする…歯医者に行った方がいい?
まとめ
食いしばりは、歯のすり減りや欠け・割れ、知覚過敏、歯周病の悪化、さらには顎関節症や肩こり・頭痛にまで影響を及ぼすことがあります。そのため、心当たりのある人は、「たかがクセ」と思わずに、今回の内容を参考にしていただき、早めに対処することをおすすめします。
参考サイト:第一三共ヘルスケア TCH・歯ぎしり・噛みしめ
歯のすき間(すきっ歯)は自然に治る?放置するリスクと対処法についても解説

「前歯のすき間が気になる」、このようなお悩みを持つ方は少なくありません。
とくに、「お子さんの前歯がすきっ歯なのは大丈夫なのだろうか?」「年を取るにつてだんだんと歯がすきっ歯になってきた気がする」といった訴えはよくあります。
今回は、すきっ歯が自然に治ることはあるのか?もしない場合、どのような対処法があるのか、すきっ歯を放置するリスク、といったことについて詳しく解説していきます。
手の平、足の裏のぶつぶつ「掌蹠膿疱症」、歯科治療で治ることもあるって本当?

手の平や足の裏に膿を持ったぶつぶつができる「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう」。
ぶつぶつができるところは痒く、つぶれたりまたできたり、ということを繰り返し、なかなか治らないのが特徴です。
掌蹠膿疱症は皮膚の問題なので、皮膚科でもらった薬を使い続けている、という人がほとんどですが、それでもなかなか治らず、辛い思いをしている人は少なくありません。
ところが実は、掌蹠膿疱症が歯科的な問題からきていることもあり、その場合は歯科治療で改善することがあります。
くわしく見ていきましょう。
口臭をマウスウォッシュでごまかすのは「ゴミ箱に消臭剤」と同じ!?逆効果になることも

口臭のきつい人とはなんとなくコミュニケーションもおっくうになってしまいますよね。
それと同時に自分の口臭も気になってしまうもの。
口臭対策としてマウスウォッシュをしている、という人も多いでしょう。
ですが、マウスウォッシュでの口臭対策は、臭いゴミ箱にとりあえず消臭剤をかけているのと同じことなのです。
つまり、ふりかけたその時にはある程度効果があるかもしれませんが、根本的に臭いゴミを取り除かない限り、また嫌なニオイは戻ってきてしまいます。
実はお口の中でも、これと同じことが起きているのです。
しかも、根本的な原因を放置し続けることで、さらに口臭が悪化してしまうことにもなりかねないのです。
マイクロスコープを使った治療で歯の寿命が延びるって本当?

歯科治療の大半は、とても細かい部分を扱う治療です。
ですがそれにもかかわらず、ほとんどの場合、目視で処置が行われているのが一般的です。
とくに視界が悪く、奥まで見ることが困難な根の治療(根管治療)においても、まだまだ日本では目視による治療が行われていることが多く、それがゆえに治療の成功率もまだまだ高くない、といった現状を招いています。
当院ではマイクロスコープを取り入れ、根の治療など様々な治療に活用し、治療の精度を高めています。
今回はマイクロスコープを使った治療でどのような利点があるのか、ということについてご紹介していきます。
前歯の見た目が気になる・・そんな人がやりがちなNGケアとは?

前歯は話したり笑ったりすると目につく場所なので、気になってさまざまなケアを試している人もいることでしょう。
SNSなどでも「セルフで歯を白くする方法」といったものが紹介されていたりしますが、このような自己流の方法の中には歯を傷めてしまったり、かえって逆効果になってしまったりするようなものもあります。
今回は、前歯の見た目が気になる人が陥りやすい、「歯にとってマイナスとなってしまうNGケア」と改善法についてご紹介します。
更年期以降は歯周病リスクが跳ね上がる?40代以降の女性が気を付けたいこととは

年齢を重ねていくうちに体の変化を感じることは仕方のないことです。特に女性の場合、40~50代にさしかかり、更年期を迎えていくにつれ、体に様々な変化を感じやすくなります。
その中であまり知られていないこととして、「更年期における歯周病リスク」というのがあります。
女性の場合、このリスクについて知っておくこと、そしてその対策をしていくかどうかで、その後の歯の寿命にも違いが出てきます。
今回は、更年期にはなぜ歯周病リスクが高まるのか、そしてそれに対してどのような対策をしていくとよいのか、ということについてご紹介していきます。
肥満だと歯周病になりやすいって本当?!

肥満は糖尿病、高血圧、動脈硬化、脳梗塞、心臓病、癌などといった生活習慣病のリスクを高めることがよく知られています。
そして実は肥満は歯周病とも深い関連があります。
歯周病とは歯茎の炎症から始まり、進行すると歯を支える骨を溶かしてしまうという、歯を失う最大の原因となる病気。
実際、歯周病も生活習慣病の一つとして数えられているので、肥満とも深く関係してくるのです。
まさに肥満は万病の元!
肥満解消に取り組むことで歯周病の改善も期待できますよ!
それでは肥満と歯周病の関係について見ていきましょう。
歯が痛くなったり痛くなくなったりする・・歯医者に行った方がいい?

歯が痛くなってもそのうち痛みがなくなる、というケースがあります。
このようなことがあると、「治ったのかも」と思って放置してしまう人もいるかもしれません。
でも、安易な自己判断で放置するのは危険な状態を招くこともあります。
歯に痛みを感じてもおさまる、という場合、いくつかの原因が考えられます。
今回は、その原因について一つ一つ解説し、対処法についてもご紹介していきます。
歯の痛みが出たり引いたりしている、という方はぜひ参考にしてみてください。
大きいむし歯でも痛くないことがあるのはなぜ?治ってるの?

むし歯というと一般的には「痛い」というイメージがあります。ですが、むし歯が必ずしも痛みを出すとは限らず、むしろ痛みの出ないケースはたくさんあります。
むし歯で痛みが出るのは、むし歯がだんだんと内部に進行し、神経に近づくからなので、初期のむし歯や中程度のむし歯というのは、あまり痛みが出ず、自分で気づかないことがほとんどです。
ところが、明らかに大きな穴が開いているようなケースでも痛みを全く感じないことがあります。もしくは、一度痛みがあったとしてもその後治まり、「むし歯が治ったのでは?」と思って放置する人もいます。
このようなことはなぜ起こるのか?
今回は、むし歯が大きいのにもかかわらず痛みを感じない原因について解説していきます。



