冷たいものだけでなく甘いものでもしみる原因とは?
甘いものを食べたとき、歯がじわっとしみたことはありませんか?「冷たいものならわかるけど、甘いもので?」と不思議に思われた方もいるかもしれません。
実は、甘いものでしみる場合は冷たいものでしみる場合とは異なるメカニズムが関わっていることがあります。今回は、甘いものでしみてしまう原因と、その背景にある歯のトラブルについて解説していきます。
そもそも、なぜ歯はしみるの?

歯がしみるメカニズム
歯の表面は「エナメル質」という、体の中でもっとも硬い組織で覆われています。しかしその内側には「象牙質」という、細かい管(象牙細管)が無数に走っている組織があります。
この象牙質が何らかの理由で露出すると、外からの刺激が歯の神経に伝わりやすくなり、「しみる」という症状が現れます。
甘いものでしみる理由
冷たいものでしみる場合は、温度変化が象牙細管を通じて神経を刺激することが主な原因です。一方、甘いものでしみる場合は、少し別のメカニズムが関わっています。
甘いもの(糖分)が象牙細管に触れると、浸透圧の変化により象牙細管内の液体の流れが変化し、その刺激が神経に伝わることでしみると考えられています。
甘いものでしみる場合、何が原因?
むし歯
むし歯が進行してエナメル質が溶け、象牙質が露出している状態になると、甘いものの刺激を受けやすくなります。エナメル質にとどまるむし歯では痛みを感じることはほとんどありませんが、象牙質に達すると、糖分を含む食べ物が象牙質に直接触れることで、しみるような痛みが起こります。
関連コラム:痛くないから大丈夫?気づきにくい虫歯に要注意!
参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト kennet「う蝕(むし歯)」
知覚過敏
知覚過敏というと「冷たいものでしみる」というイメージが強いかもしれませんが、実は甘みや酸っぱいものに対してしみを感じるケースもあります。
知覚過敏では象牙質が露出しているため、砂糖の浸透圧変化に神経が反応しやすい状態になっています。知覚過敏はむし歯ではありませんが、歯みがきのしすぎによる歯の削れ、酸性の食べ物・飲み物の過剰摂取、歯ぎしり・食いしばりによる歯の摩耗などが原因として挙げられます。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりが習慣化していると、歯の根元部分のエナメル質がくさびのように欠けてしまうことがあります(楔状欠損)。そこから象牙質が露出し、甘いものがしみることがあります。
関連コラム:えっ!?こんな影響が・・?食いしばり癖がある人の歯に起こること
歯の治療後の一時的な過敏
むし歯の治療後、しばらく歯がしみやすくなることがあります。治療の刺激により歯の神経が一時的に過敏になっているのが原因で、多くの場合は時間の経過とともに落ち着いてきます。ただし、長引くようであれば担当医に相談することをおすすめします。
関連コラム:歯の治療後に歯がしみる!これって治るの?
酸蝕歯(さんしょくし)
炭酸飲料・スポーツドリンク・柑橘系のフルーツ・酢を使った、酸性度の強い食品などを頻繁に摂取していると、歯の表面のエナメル質が徐々に溶けてしまう「酸蝕歯」が起こることがあります。
エナメル質が溶けると象牙質が露出してしまいますので、甘いものや冷たいものへの刺激に敏感になります。
酸蝕歯は虫歯ではありませんが、放置すると歯の形が崩れたり、知覚過敏が悪化したりすることがあります。
こんな症状があれば早めに受診を
もし以下のような症状がある場合、一度歯科を受診することをおすすめします。
- ・甘いもので毎回しみる
- ・しみた後も痛みがしばらく続く
- ・特定の歯がずっと気になる
- ・自然に治る気配がない
甘いものでしみる原因は、歯科医師が診断しなければ分かりません。「神経が敏感になっているだけだろう」などと自己判断せずに、症状が軽いうちに歯科を受診しましょう。
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まとめ
甘いものでしみる場合、むし歯、知覚過敏、酸蝕歯など、いくつかの原因が考えられます。対処法は原因によって変わりますし、悪化すると神経が侵されてしまう危険性もありますので、「甘いものでしみる」という症状があれば自己判断で放置せず、早めに歯科医院で診てもらうことをおすすめします。





