お子さん、お口ポカンと開けていませんか?気を付けたい口呼吸のリスクとは
普段お子さんがポカンとお口を開けていることが多いという場合、ちょっと注意が必要かもしれません。
口を開けているぐらい何ともないのではないか、と思われるかもしれませんが、それはひょっとしたら口呼吸をしているサインかもしれないからです。
近年、アレルギーを持つ人は増加傾向にあると言われており、低年齢化が進むこと小さなころからアレルギーや鼻炎、花粉症をもつお子さんも増えてきています。
とくに年中鼻炎気味といった場合には鼻で呼吸がしにくく口呼吸になってしまっている可能性が高いですが、成長の盛んな子どもの時期に口呼吸をし続けていると、のちの歯並びや骨格に悪影響を与える可能性もあります。
お子さんは口呼吸?チェックをしてみましょう
もし次のようなことが当てはまる場合、口呼吸をしている可能性があります。ぜひチェックしてみてください。
・口がいつもポカンと開いている
・鼻炎持ち
・口臭がある
・唇が乾燥している
・いびきをかく
・歯磨きをきちんとしているのに歯茎が赤く腫れている
・風邪をよくひく
・集中力がない
・食事の時にクチャクチャ音を立てて噛む
・歯並びが悪い
・出っ歯
・唇を閉めるとあごに梅干し皺ができる
・口内炎がよくできる
口呼吸はなぜよくない?口呼吸のリスクとは
歯科的なリスク
呼吸は本来鼻で行うものです。それが成長期の段階で口呼吸になってしまうと、歯科的な問題として、歯並びの悪化や骨格形成への悪影響をもたらすことがあります。
本来は、鼻で呼吸をすることで上あごがしっかりと発達していきますが、それが口で行うようになることで、体は口で呼吸がしやすいような骨格や歯並びを作り上げていくことになるので、歯並びが出っ歯になり、顔も特有な形になっていきます。
骨格が正常に発達しないと、成長期が終わってから矯正治療をしようとしても見た目よく治せなくなることもあります。
また、口で呼吸をすると口内が乾燥して唾液の自浄作用などが働きにくくなるため虫歯や歯周病、口臭、口内炎なども起こりやすくなります。
歯科以外のリスク
口呼吸をすることで、歯科以外のリスクとしては、まず、風邪を引きやすくなるといったことが挙げられます。
鼻で呼吸する場合、鼻毛や粘液が外から侵入したホコリ、ウイルスなどを内部に入れないようにしてくれます。ところが口にはそういったフィルター敵働きをするものがないので、喉に直接ホコリやウイルスがついてしまうのです。
また、口呼吸が進んで歯並び骨格が正常に発達しないと、口の中に舌がおさまる場所が足りずに喉の方に落ち込みやすくなるため、眠っている間にいびきや睡眠時無呼吸症候群が起こりやすくなります。
睡眠時無呼吸症があると、睡眠が不十分になりがちなので日中も眠く、集中力が落ちてしまい、学力低下につながることがあります。
以上のように、口呼吸には多くの弊害があります。
もしもお子さんが口をぽかんと開けているようであれば、口呼吸を疑い、早く鼻呼吸に戻してあげる必要がありますので、そのような兆候がある場合には一度当院にご相談ください。